優良なタクシー会社なら事故時も安心の補償制度
最終更新日 2021年3月9日
監修・著者 株式会社しごとウェブ 佐藤 哲津斗
交通事故はいつでもどこでも誰にでも起きえるものです。車は凶器とよく言われますが、実際車の運転一つ、言ってみれば片手の動かし方一つで命をいくつでも奪ってしまうほど危険です。毎日のように交通事故のニュースを見聞きする現代ですが、タクシー運転手のように長い時間ドライビングしないといけない職業の人はとりわけ事故には敏感にならないといけません。
特に事故が多発しやすい人口密集地や都市部においてはそう言えます。ちょっとしたミスや過失ですぐにでも重大事故が発生しますからシビアです。タクシーに関連した事故はどれくらい発生しているでしょうか。いくつかデータを調べてみましょう。
タクシーの事故はけっこう多い!
国土交通省がまとめた平成28年度版の資料によると(参考URL: http://www.mlit.go.jp/common/001191345.pdf)、平成28年度中に発生した交通事故全体の件数は499,201件でした。そしてそのうち事業用自動車の交通事故件数は33,336件でした。全体の約6.6%の事故が事業に関連した車両によって起こされたということです。
もし100件事故があればそのうち6.6件ということなので、比率としてはそれほど高くはありません。ちなみに交通事故全体そして事業用車両の事故件数は減少しています。平成19年の時点では全体で約832,691件ありました。事業用の車両の事故は61,883件でした。
ですから安全性は高まっていると言うことです。では事業用の車の中でタクシーの事故はどれくらいかというと、平成28年で13,526件でした。これはトラックによる18,254件の事故に次ぐ数です。つまりタクシーの事故は事業用車両としては多い方ということです。
同年度に乗合バスが1,239件でしたから件数の多さが分かります。そして事故によって死亡した人の数は平成28年は52人でした。平成24年の40人からタクシー関連の死亡事故数は増え続けています。
タクシーの事故の特徴を見てみましょう。タクシー事故は追突とか出会いがしらの消灯、すれ違いや左折、右折の時の事故など他車との接触による事故が目立ちます。平成28年は追突事故が最多で2,936件発生しましたが、これは全体の21.7%を占めています。
死亡事故は増加していて、横断中の事故が目立ちます。このようにタクシーによる事故は全体では減少傾向にあるものの、死亡事故数が増えているので安心できません。これからタクシー運転手としてデビューするのであれば、こうした統計は無視できません。
原因を考える
何故事故が起きているんでしょうか。飲酒運転はその原因の一つです。警察庁の統計だとタクシーによる死亡事故は平成28年で6件もありました。信じられない事ですが、現実に起きています。しかしこれはほんの全体事故数からいうと例外的な事例です。
全ての原因を特定するのは難しいですが、やはり不注意や操作ミスによるものは多いはずです。また眠気や疲労からくる操作の不具合もあげられるでしょう。タクシー運転手は長時間の労働を行うのが一般的です。
休憩を入れるとはいえ、16時間とか18時間とか働くこともありますから、当然ある程度の疲労は蓄積するのが普通です。しっかり休憩を入れなければ眠気をもよおすかもしれません。長時間の運転というタクシー運転手の勤務スタイル自体、事故のリスクの高い職種なのは間違いありません。
安全対策は行われている?
タクシー会社では安全対策を行っています。例えばドライブレコーダーを導入している車両は多いですが、それによって問題の原因を解明して具体的な予防策を講じることができます。また後部座席のシートベルト着用をもっと推進することでも不必要な事故を減少させようとしています。
また全国ハイヤー・タクシー連合会は「タクシードライバーのための疲労蓄積度事故診断チェックリスト」を作成しています。前述のように疲労が蓄積していると、タクシードライバーのみならずみんな判断力が鈍ったり注意散漫になりやすいので、この取り組みは大事です。
万一が起きたらどうなるの?
でももし万が一タクシー運転中に事故が起きてしまったらどうすればよいでしょうか?その場合はタクシー会社が補償制度を用意しているので大丈夫です。起きた事故の内容によって補償内容は変わりますが、会社側が一定の範囲の損失額を補償してくれるようになっています。
場合によって全額補償ということもあります。ただこれはあまり一般的ではありません。いずれにしてもタクシードライバーとして働く以上事故のリスクは通常よりも高いわけですから、しっかり会社選びの際に事故補償の項目について確認しておく事をオススメします。
事故のことだけを考えてタクシー会社を選ぶわけにはいきませんが、一度大きな事故が起きれば給料とか休日どころではないので、優先事項の一つとして考慮しないといけません。ちなみに事故によって自分が休業しないといけないケガを負った場合、休業時の給料を支払ってくれるところもあります。
こちらに関しても募集時によく確認しておくようにしましょう。タクシードライバーは事故のリスクはあるものの、中高年でも未経験でも参入しやすい職種ですし、うまく働けば稼げる仕事です。安全運転を心がけてタクシードライバーの楽しさを味わってみるのはいかがでしょうか?
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